ヴォート F4U-1D (FG-1D)


ヴォート F4U コルセアは、米海軍及び海兵隊が運用した艦上戦闘機の一つ。当初は空母での運用に難があり、元々はバックアップとして開発が進められていたF6Fに主力の座を奪われました。

しかし、後に2000馬力にまで発展したR-2800エンジンの恩恵により、高速かつ頑丈、1tまでの爆弾やロケットを搭載可能な機体に仕上がっており、数多くの戦いで活躍しました。

  • 撮影地:ワナカ(Wanaka), ニュージーランド
  • イベント:Warbirds over Wanaka Airshow
  • 撮影日:2012/04/07

ニュージーランドのエアーショー『Warbirds over Wanaka』で撮影した1機です。

タイトルで「ヴォート F4U-1D(FG-1D)」と書いているのは、実はこの機体はヴォート社製造ではなく、グッドイヤー社が製造したモデルである為(なおFG-1DはF4U-1Dに相当)。"グッドイヤー FG"と書いても分かり辛いので、オリジナルの"ヴォート F4U"の名をメインに書いています。

大きな差も無さそうなので、以降も"F4U"で統一します。

 砂埃を巻き上げながらタキシングをしてくるF4U、着陸直後なのでフラップが全開です。なかなか迫力があります。

 

正面からだと特徴的な逆ガル翼の形状が分かりやすいですね。「艦載機なので主脚は頑丈としたい。でも高出力エンジンと大口径プロペラも備えたい。」

この両立が難しい問題を、主脚の付け根の位置を地面に近づけ、短くし頑丈な主脚を備えるという手法で解決したものです。

駐機状態で後ろから。「これで艦載機か」と言うほどの巨体です。(この隣にさらに大きい艦載機が居たのですが、それは別の機会に)

背中から尾端へと流れるラインが綺麗ですね。実機を見るまで気づきませんでした。こういう発見も実機ならではですかね。

 

後ろから見ると、キャノピー部がかなり背が高いのが見て取れます。尾輪も他の機体に比べると長くなっているように見え、少しでも前方視界を確保するためなのでしょうか?艦載機では前が見えないと困りますし。

コクピットと胴体側面のイラスト。

キャノピーはバードケージでなくバブル型、視界が良さそうですね。枠には後方確認用のミラーが付いているのが確認できます。計器も当時の物に近い感じがしますが、どうなんでしょう。

 

コクピット側面には……どこかで見たようなキャラクターとキルマークですね。ノーコメントで。

艦載機と言えば翼の折り畳み。ショーでも折り畳みの様子を見せてくれました。

結構スムーズなんですね。

最後に飛行時の写真を。シルエットがシルエットなので、遠くから見ても判別が楽ですね。

2枚目は緩降下してフライパスする際のもの。どう見ても対地攻撃地の姿勢なので、かっこいい反面ちょっと怖いですね……。

 

今回はこんなところで。



=参考=

・とくにはない